D・G 二日目 頑張ろうな! 相棒!
前回までのあらすじ。
ゲームが下手で結局ガチャプレイの自分を恥じ、仮相棒としたシークで練習し、百人組み手で89人まで倒した私は、再びスピリットアドベンチャーの地へと足を踏み入れたのだった。
やあ、彼は仮相棒のヨッシーだ!
さっきからずっとマンションのあのおっかないカメラの面がクリアできてないぞ!
腕が腱鞘炎寸前なのに、なんか、キラキラ光るあの技の出し方が未だにわからない。(最後の切り札というらしい) ベヨ様に未だに触ってない。
ゲームなんて得意でもないし基礎も何もできないくせに、実戦で色々身につけようとかのたまうから、結局がちゃプレイだ!
ベヨ様メインとはいえ、これはあんまりだ!
だが、成長もした。難易度をあげたのだ!
やさしい にね!
「いいかね坊や」
暖炉の中には消えそうな火が薪の中で煙だけを上げている。寒いはずのおばあちゃんは顔色一つ変えずに言った。
「なあに。おばあちゃん」
僕は読んでいた本を中断して、おばあちゃんの真剣な顔を見た。
おばあちゃんがこういう顔をする時は、とても大切な話だからだ。
「自分のことをやさしいというやつは、絶対に信用しちゃいけないよ」
「・・・・・・」
気がつくと、僕はぼこぼこになったヨッシーに謝りながらコントローラーを握っていた。
おばあちゃん。本当だったんだね。
全然やさしくないよ。何回に一回はぼろぼろだよ。
でも。
僕は顔を上げ、『再戦』のボタンを押した。
でもがんばるよ、おばあちゃん。
カビゴンとリザードンとその他と難易度下げたい欲望と大乱闘ている僕を観ていて!
おばあちゃん!
「甘ったれてんじゃねえ、練習しろ。ってか就活しろ」
どこかで、おばあちゃんの声が聞こえた気がした。
ところで、写真ってどうやってあげるんだろう。
〆