シナプシ畑。

何かにつながる十歩手前の雑記。

『リメンバー・ミー』(微バレ)家族もの好きは気をつけろ!

 『リメンバー・ミー』

 

 家族もので泣くというよりも、自分の夢のために家族と戦う話を子供でも観れるようにやわらかくした話。

 さて! 今日も↓『続きを読む』↓を開いてみよう!

 

 

 

 

基本情報

 ディズニーピクサー

監督 リー・アンクリッチ

公開 2018年

 

 

バレ無あらすじ

 ミュージシャンを目指す主人公の少年ミゲルは、夢を叶えるために音楽のコンテストに出ることを決心する。

 しかし、彼は屋根裏でひっそりと音楽活動をせざるを得ないほど、家族から音楽を禁止されていた。

 どうしてもコンテストに出たかった彼は、崇拝してやまないミュージシャンのギターを『拝借』しようとしたが、罰が当たり死者の世界に迷い込んでしまう。

 生者は死者の世界には日が昇るまでしかいることができない。昇ってしまったら二度とこの世には帰れない。

 そこで、ミゲルはこの世に帰るため崇拝するミュージシャンに会うことを決める。

そのミュージシャンと知り合いらしい骸骨男のヘクターの力を借りて、ミゲルはミュージシャンを追いかけた。

 

 

ちょっとした知識

死者の日→11月1日、2日に行われる日本でいうお盆

曾祖母→ひいおばあちゃんのこと。つまりお母さんのお母さんのお母さんだ。

           つまり、おばあちゃんのおかあさんだ!

 

 

感想。

・色合いがやばい。いい意味でやばい。

強いオレンジに埋め尽くされ、原色が多い世界。死者に寄り添う動物たちはこちらの目を眩まさんがばかりにカラフルでそしてとても綺麗だ。

・内容も優しくて、家族物にすぐに感動してしまう人間の涙腺をその優しい顔で殴ってくる。

・原題は『Coco』というらしいが、その題名の意味を知った時、邦題もいいがこの題名こそ本当だと思うだろう。

・主人公はとても家族に愛されている、観ているこっちにまでその空気が触れられるほどに。だが、彼が本当にやりたいことだけは全力で邪魔をしてくる。それにはちゃんとした理由があるのだが、ミゲルには何の関係もないことだ。

特に邪魔をしてくるおばあちゃんがいる。音楽に何かされたのかと思うくらいに、むしろ憎んでいるほどに邪魔をしてくる。感想欄を見てみると、このおばあちゃん、観客にも好かれていない。それほどまでに邪魔をしてくる。

しかし、自分の中ではこういう人も一人はいてもいいのではないかと思っている。私から観ればこのおばあちゃんは老害ではないと思、いや、このおばあちゃん、やり過ぎなところもある。だが、まあ、薄目に見て、このおばあちゃんは何かをする時に必ず現れる壁の象徴に見えた。

快く背中を押す家族もいいと思う。けれど、全力で引き留める家族もいていいと思う。何かをなすのなら必ずでかい壁にぶちあたる。ならば『家族』という壁も越えられずにつかめる夢があるのだろうか(『毒家族』の場合は話は別だ。当たり前だけど一応書いておく)。

ちなみに原題である『Coco』はミゲルの曾祖母の名前である。

 

 

 

参照

 俺んちの録画機とテレビ

 アマプラ

 ウィキペディア

 明鏡国語辞典

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バレ有感想

・ミゲル君が憧れていたミュージシャンがなかなか顔を出さないという、キーパーソンは焦らして登場するものという登場の仕方。私は好きです。

ミュージシャンはミゲル君がプールに落ちた時、真っ先に助けてくれた。子孫だと知ってとても嬉しそうに紹介して回ってくれた。憧れていた人が実は極悪人でしたという話がよくある中で、「お、もしかしたら、本当にいい人なのか?」と、思ったがだめだった。

ためらいなく人を助けられる人が、自分の利益だけのために人を56して被害者の技術を盗み取って、さらに犯行を隠し通すなんて、果たしてできるのだろうか。

・そして、どうやらメキシコには地獄はないようだ。

・ヘクターが大人向けの歌を歌う時の子供に対する配慮が、彼には子供がいたと考えると結構見方が変わった。

大人は本当の歌詞を予測できるところも好き。

・最後の場面だが、ヘクターが本当のミュージシャンだと死者の国で知ったミゲル君は、きっとそのことを人に話したのだろう。しかし、死者の国に行ったなんて、そのうえ大物ミュージシャンが実は偽物だと、誰が信じるのだろうか。『忘れてやる』なんてでかい看板を簡単に作ることができるのだろうか。みんな、あっさり信じすぎだ。

悪いことをしても、それでもファンでいる人だっているのだから、彼が消えることはないだろう。

・音楽を邪魔していた家族も、最後にはわかってくれた。離れていた家族間も修復した。

「一生懸命やれば通じる」そんな話だと自分は思った。

 

何かをしたい時に家族という壁を感じている人が観たら、何かしら感じるかもしれない。

Dr.ヒルルクがなんども頭にちらつく映画。

 

(敬称省略)

 

 〆